生徒の自主的な活動・CAS

2023.1.18

11年生の石橋怜輝さんがStanford e-Fukuokaに参加しました。

11年生の石橋怜輝さんが、Stanford e-Fukuokaのプログラムを修了しました。


【Stanford e-Fukuokaとは、どのようなプログラムですか?】

Stanford e-Fukuokaプログラムは、Stanford Program on International and Cross-Cultural Education (SPICE)による、異文化理解教育プログラム"Stanford e-Japan" を福岡県仕様にしたものです。福岡県が主催し、在福岡米国領事館の協力のもとオンラインで実施されました。
参加を希望するには、申し込み時に10年生または11年生であることが必要で、志望動機書やIELTSなどのスコアを添付して学校を通じて申し込みます。その後、福岡県より参加の可否の通知があります。
私は2022年3月から5カ月間、第一期生として福岡県内の高校生30名の一員として参加しました。第一期生は「国際金融センターを目指す福岡に必要な条件」「私が取り組むSDGs」「起業家精神」「日系アメリカ人の歴史」などをテーマに、スタンフォード大学の講師やゲストスピーカーによる講義の受講やディスカッションを行いました。また、プログラムの終盤には学んだテーマについて各自リサーチしてプレゼンテーションを行う機会がありました。

【参加しようと思ったきっかけは何ですか?】

元々、高校生になったら課外活動として "Stanford e-Japan" に参加することを検討していたのですが、学校で配布された" Stanford e-Fukuoka" の募集要項のプリントを見て、このプログラムに応募しようと決めました。

【参加したプログラムの中で、一番印象に残っているものは何ですか?】

現役米国外交官のソフト・パワーについての講演が印象的でした。ソフト・パワーは経済・軍事力ではなく、相手の支持や理解を得て国際社会での地位を向上させる力のことです。これは自分にとっては全く新しい概念だったのに加え、インターネットの普及などにより今後重要性が高まると予想されていることも興味深かったです。

【参加してみて、何か自分の中で変化などはありましたか?】

海外の政治や歴史に精通している方々と話すことで、日本と海外の社会の違いやそれぞれのメリット・デメリットを認識するようになりました。また講師や他校の生徒との対話を通じて、視座を変えて自分の考えや発言を検証することができるようになりました。人は無意識のうちに自らの価値観(持論)を支持する情報には注目し、反証となる情報を無視しようとする傾向があるように思います。対話は異なる考え方を知ることができるだけでなく、持論に対して反対の立場からの検証が行われ新たな知見が生まれることもあります。社会課題は様々な理由が複雑に絡んでいます。これに対処していくために多様なバックグラウンドの人々が対話を進めていくことは有効であることを学びました。

【この経験を活かして、今後挑戦してみたいことは何ですか?】

「科学と技術を通じてより良い世界を創造する」これが私の志です。特に環境課題に関心を持っており、この課題解決に邁進したいと考えています。
環境課題など国境を越える問題に対処するには、科学技術の発展のみならず、政治的・経済的な国際合意に至ることが必要です。実際に、クリーンエネルギー技術の開発は進んでいるが世界のエネルギー需要増に追い付いていない現状があり、技術革新を加速しながら、同時に制度の変化や社会の大転換が求められています。
その際に、既存の価値観を持つ人々と新しい価値観を持つ人々との間に生じた摩擦をどのように解消していくのか、また、多様な価値観をもった多様な立場の人々とどのように合意形成を図っていくのか、といった問題を解決する場面で異文化理解が必要となってくると思います。
世界の仲間と共に環境課題をどのように解決していくか?日本だけでなく彼らの母国が直面している状況について対話し、共に科学と技術を通じてより良い世界を創造する研究者を目指していきます。

【表敬訪問の感想を教えてください!】

福岡県庁で、Stanford e-Fukuoka 第一期 閉講式がおこなわれ、チュカ・アシーケ 在福岡米国領事館首席領事から修了証を手渡していただきました。その後、服部誠太郎 福岡県知事を表敬訪問し、プログラム修了を報告しました。
ざっくばらんな雰囲気の中、私はプログラムについての率直な感想と、より良くするための意見を知事にお伝えすることができました。知事や首席領事からは激励をいただき、嬉しく思いました。貴重な経験を積む機会となり感謝しています。

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