高校1年生からは、IBコースまたはTIコースに分かれ、
より高度な内容のカリキュラムに進みます
IB(インターナショナル・バカロレア)とは、国際バカロレア機構(本部:スイス、ジュネーブ)が提供する国際的な教育プログラムです。「多様性を理解、尊重する精神」「自分の頭で考えて論理的に伝える力」「他者と協力できるコミュニケーションスキル」など、急速にグローバル化する社会に対応するスキルを身に付けられることが特徴です。
IBには生徒の年齢と目的に応じて4つのプログラムがあり、本校が取り入れているディプロマプログラムでは、カリキュラムを2年間履修し一定の評価を得ることで、国際的に通用する大学入学資格である「国際バカロレア資格」を取得できます。
本校は、2013年10月4日に国際バカロレア認定校として正式認定されました。この認定は、九州・四国地域の一条校※として初のことです。
※一条校とは、学校教育法第一条によって定められている教育施設の通称で、幼稚園・小学校・中学校・義務教育学校・高等学校・中等教育学校・特別支援学校・大学及び高等専門学校を指します。
IBコースでは、生徒が主体となる探究型学習を行います。
理科の教科を一例に挙げますと、まず、研究するトピックを自分で選び、その研究に必要な実験方法や必要な道具の選定、実験室を借りるための段取り、研究を進めていく時間管理といったことの全てを自主的に決めていきます。自分で物事を切り拓くプロセスを経ることで、学ぶことの楽しみを深めることができます。もちろん、担当の先生に相談でき、アドバイスを受けながら進めていきます。
高校1年生で初めてこのスタイルで学習するため、最初は戸惑うこともありますが、本校ではIBコーディネーターによる個人面談を頻繁に行い、各教科の先生に相談し、どこが本人にとって課題なのかを把握するサポートを行っています。少人数制により、このフォロー体制は万全です。
IBプログラムの学習方法は、生徒が自ら問いを立て、解決していく力を持った学習者になることが目的とされています。そのために、プログラム内容は「考える力」「リサーチ力」「コミュニケーション力」「社会性スキル(周囲との協力・協働)」「自己管理スキル(時間や心の状態の管理)」が育まれるものになっています。
実際に、IBコースを履修した卒業生からは、大学での研究や、論文を書く際などのスキルを高校生の時点で身につけることができてよかったという声が多く寄せられています。
限られた時間の中で、物事に優先順位をつけ、自分の感情をコントロールし、柔軟性を持ちながらやるべきことを進めていく、といった経験を通して身に付いたスキルは、大学進学後や社会に出ても、そのまま通用するものとなります。
2年間のディプロマプログラムの履修を通し、一定の評価を得ることで、国際的に通用する大学入学資格である国際バカロレア資格(IBディプロマ)を取得できます。
世界の大学において、国際バカロレア資格を有する生徒への評価は非常に高く、現在(2021年1月時点)、世界の約100ヶ国、4,500の大学がIBを入試に導入しています。本校では、このIBプログラムの導入と英語イマージョン教育により、世界の大学進学への可能性を広げる教育環境を設けています。
また、国内においても、文部科学省がグローバル化に対応できるスキルを身に付けた人材を育成するためにIB導入校を増やす活動を推進しており、大学入試においても、IBを活用した入試制度を設ける大学が国公立、私立共に増えています。
※日本の大学入試におけるIBの活用状況はこちらからご参照ください
IBの特徴的なプログラムの一つに「CAS」があります。CASは「創造性(Creativity)」「活動(Activity)」「奉仕(Service)」の3つの要素を含む活動で、生徒は授業時間外でこのプログラムに取り組みます。2年間を通していくつもの取り組みを自分で考え、計画、実行し、振り返りを行います。
一例として、ある生徒の「CAS」は、「課外活動を紹介するホームページの作成」「ジャズダンスやコンテンポラリーダンスに挑戦する」「学生団体に所属し、ミャンマーの移民学校の生徒に英語でオンライン授業を行う」「バレエを3~5才の子どもたちに教えるボランティア活動」…といった具合に、その内容は幅広い領域に渡っており、それぞれの生徒の個性や興味・関心に基づいた、ユニークな取り組みが行われます。
「CAS」では、自分の長所と成長すべき点を認識することや、自ら課題に挑戦することを開始し、継続し、やり遂げる粘り強さ、自分と世界の問題を関連させ取り組む視点、自分の感じたことや知識を世界に発信する力、他者と共に活動する意義を認識する協調性などが求められます。
プログラムを履修した生徒からは「一つ一つの活動の後に振り返りを行うため、自分が何を感じ、何を学んだのかを深く考え、自分に生かすことができた」「『CAS』を通して、進みたい将来の方向性が見えた」といった感想が多く寄せられています。
IBコーディネーター
IBプログラムでは、単に知識を覚えるのではなく、自分で考えるスキルを身に付けます。例えば「English B」という授業では、英語の文法などについて教えるのではなく、海外の社会問題に関するドキュメンタリーを見て、そこで伝えようとしているメッセージは何なのか、なぜその表現手法が取られているのかを考えたり、小説を読んでそのテーマやスタイルについてディスカッションしたりします。こうした授業においては、英語の文法や単語を理解しているだけでは不十分で、英語が使用されているものごとの背景を理解して、さらに深く考えを掘り下げていく力が必要とされます。その際、色々な考え方を知り、人の意見を聞き、自分で考えられるようになることがとても重要です。新聞や本の情報が必ずしも正しいとは限りません。きちんと他の情報源を調べてみたり、情報を比較したりし、俯瞰的な視野で検証することも学んでいきます。
こうした自分で考えるスキルを必要とする学習は、最初はとても難しく感じますが、プログラムを進めるにつれ考えることに慣れ、徐々にできるようになっていきます。自分で考える、という主体性を高校生の間に持つことで、大学ではそれぞれが学びたいことがとてもスムーズに、より深く習得できるようになります。このことは、その後の人生においても大きな意味を持ち、大切な財産になると思います。
TIコースは主に国内大学進学希望者に向けたコースです。日本の学習指導要領に則った学習内容となり、大学入学共通テストにも対応しています。
個々の進路に応じて、国公立大学(特に理系や医学部)や難関私立大学受験に対応できる実践的な学力を身に付けるカリキュラムを設定しています。
また、海外の大学に進学することも可能で、IBの資格を利用せず海外の大学(例えば、SAT・ACT等を利用したアメリカの大学など)に進学したい生徒はTIコースが向いています。
英語イマージョン教育により、英語力は十分身に付いていますので(高校1年生時に大学入学共通テストの英語で得点率8割程度)、それをアドバンテージとして、一般の高校生が英語に向き合う時間を有意義に使うことができます。
国内大学の試験科目や大学入学共通テストに対応するためには、それぞれの科目の学びを深める必要があります。そのため英語以外の授業は日本語で行われます。
また、国内大学の様々な受験方式に合わせた指導を、生徒の個性や希望に応じて、経験豊かな担当者がきめ細かく行います。選択制の科目もあり、生徒が自分の進路に必要なものを選ぶことができます。
海外の大学を目指す場合の英語力は、高校1年生の時には十分身についていますので、一般の高校生が英語に向き合う時間を海外の大学が要求する入学試験のスコア取得に充てることができます。担当者の指導の元に、アメリカの大学や様々な海外大学に幅広く挑戦できます。
教育についてさらに詳しい情報をお知りなりたい方は
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